知らぬ間に殺されます

無痛なので気付いた時にはボロボロに

これもあまり知られてないのですが、

子供の虫歯と大人の虫歯では、

その「形態」が大きく異なります。

大人になると、
テレビで見る番組の種類が

アニメからドラマに変わったり、

映画の種類が友情ものから

恋愛ものに変化するように、

虫歯のバージョンも
違ってくるのです。

空襲です

子供の虫歯パターンは

歯磨きが雑なことによって、

歯の上部の食べ残しが

そのまま歯の溝、窪みに残り、

そこから虫歯菌が繁殖して、

神経に向けて下へ一直線に

歯を溶かしていくのが

一般的です。

空から爆撃を受けているー

ダメージ具合は

そういうイメージです。

空爆から地雷へ

大人になると、

歯磨きはきちんと

できている人が多いため、

子供の時のような

上部からの虫歯には

なりにくいのですが、

年齢とともに歯茎が

下がってくることで、

今度は、歯茎と歯の境目が

虫歯菌に狙われるように

なってきます。

ダメージ具合は、

地雷のイメージです。

歯の頭ばかり磨いている人

いますよね。

そういう私もそうでした。

とにかく虫歯になりやすい

イメージが強くある

歯の上をしっかり磨かないと

いけないという錯覚、

思い込みにより、

歯茎と歯の境目に目を向けず

歯の噛み合わせの部分しか
丁寧に磨くことが

できていなかったので

本当に危なかったです。

盲点でした。

大人になってからの虫歯で

気をつけなければならないのは、

比較的磨けている

歯の「上部」の方ではなく、

ノーマークの歯の

「付け根」の方なのです。

完全無防備なところが狙われる

格闘家は試合をするとき、

対戦相手の弱いところを

狙ってきます。

ボクシングでも、

空手でも、K-1でも、

相手のボディーが弱ければ

連続してボディーを、

顎が弱ければガードが下がったときに

思いっきり顎を、全力で攻めていきますが、

虫歯菌についてもまさにそうです。

私たちが普段スルーしていて

ジワジワ弱ってきてるところを

ピンポイントで攻めてくるのです。

弱点が丸見えです

本来、歯は表面がエナメル質で

覆われているため、

直接、虫歯に狙われることは

ないのですが、

歯茎が下がってくることで

エナメル質ではない、

セメント質、象牙質という

全くコーティングされていない

露出してくるので、

そのむき出しになった

「弱いところ」を

狙ってくるわけです。

特に歯を強く食いしばる癖のある人、

歯ぎしりをする人は注意してください。

歯に圧力がかかり続けることで

歯と歯茎の境目が壊れていき、

徐々に歯茎の根元が露出してきます。

歯茎の根元は酸にとても弱く、

こちらもノーコーティングなので、

虫歯に凄く狙われやすいです。

気づいたときにはジ・エンド

子供の時の虫歯は、

空爆のように上から下に向けて

直滑降で侵食していくと

お話ししましたが

子供の虫歯の特徴としては、

見た目の患部は小さいけれど、

そこからどんどん掘り下がっていくので

奥に深いという特徴があります。

神経に向かって

最短経路で

攻めてくるので、

虫歯の進行が早い時点でしみる、
ズキズキしたりすることから

虫歯であることが分かる症状があるのです。

分かるので治療に行きやすく

対処もしやすいのですが、

大人の虫歯はそういうわけには

いきません。

大人の虫歯、

こちらは見えにくい、

磨きにくい外側から

ジワジワ内側に向けて

攻めてきます。

これは

「慢性蝕（まんせいしょく）」と

呼ばれており、

症状としては

歯の見た目が黄ばんだり、

茶色っぽくなること以外に

これといった自覚症状は

ありません。

早期発見による対処をすれば、

ほとんど問題はないのですが、

広がっていき、

時間をかけて
歯を弱らせていきます。

神経に遠いところから

攻めてくるということもあって、

虫歯が進行しても痛みがないことから

気づきにくいという特徴があります。

逆に痛みを感じた時は、
時すでに遅しで、

大分、虫歯が進んでいて、

歯が丸かじりした

りんごの芯のような

状態であることも少なくなく

突然、ポキっと折れたり、

歯医者に行っても

もう抜くしかないことも

少なくありません。

大人の虫歯は驚異

大人の虫歯は

発見が遅れれれば遅れるほど

致命的なダメージを負います。

透明な姿で襲ってくる

あのプレデターのように

死角から積極的にガンガン
攻めてくるので、

歯ブラシで歯と歯茎の境目を
重点的に磨くようにしてください。

歯専門ブログ
《Perfect Dental》

追伸

神経を抜いた歯の銀歯の境目は、

セメント質、象牙質なので、

こちらも虫歯に狙われやすいです。

神経がないため、

虫歯が進んでも

気づきにくく、

発見が遅れれば

間違いなく手遅れになるので

他の歯よりもしっかり

ケアするようにしましょう。